インスタなどSNSで「初回限定○%OFF」「お試し実質無料」「初回980円でお試し」「いつでも解約できます」「全額返金保証」など見かけたら、それは定期購入の可能性があります。
近年、SNS広告からコスメや化粧品を購入してトラブルになるケースが急増しております。
こちらの記事ではSNS広告からコスメや化粧品を購入する際の注意点や、事前にトラブルを防ぐためのポイントをまとめました。
SNS広告の購入後トラブルは増加傾向
消費者庁によると、上記のグラフのように定期購入に関する相談件数が急増していることがわかります。
法的には問題ない表記の仕方でも、実際は購入ページではわかりにくい点が多く、勘違いして購入してしまう消費者がたくさんいるのです。
【事例1】
「インスタ広告からお試しのつもりで化粧品を購入したら、複数回購入する契約だった。」
【事例2】
「解約したくて何度も電話しているのに全然繋がらない。」
【事例3】
「制限時間が表示されて限定92%OFFだったので焦って購入したら、5回目まで解約できない定期購入だった。」
このようなトラブルを避けるためにも、SNS広告でコスメや化粧品を購入する際の注意点やポイントを一緒にチェックしていきましょう。
SNS広告|コスメ化粧品を購入前の要チェック項目6つ
SNS広告で流れてくるコスメや化粧品はどれも魅力的ですが、トラブルを避けるために次の6つについて購入前にぜひチェックしてみてください。
①定期購入の有無を確認
今購入しようとしている商品は、本当に1回限りの商品か確認しましょう。
「○ヶ月コース」「定期」「自動更新」「無期限」「○回のお約束」「解約のお申し出が無い限り」などの表記があれば、その商品は定期コースの可能性があります。
②解約窓口の確認
定期購入であることが確認できたら、次は解約窓口がどこにあるのか確認しておきましょう。
解約申請は「電話から?」「メールから?」「お問合せフォームから?」「マイページから?」「公式LINEから?」など、会社によって申請方法が違います。
曖昧な表記しかしていない会社が非常に多いため、事前に必ずチェックしておきましょう。
③最低利用回数・最低利用金額の確認(縛りチェック)
定期購入だった場合「最低利用回数」「最低利用金額」など、いわゆる縛り回数を必ずチェックしましょう。
例えば「初回限定980円」など謳っている商品でも、実際は「最低3回の利用(最低10,980円分)がお約束の商品です。」と表記があるケースもあります。
初回金額がお得な商品ほど特に注意深くチェックしましょう。
④2回目発送予定日を確認
定期購入の商品だった場合、必ず2回目の商品発送予定日を確認しておきましょう。
例えば「30日周期で自動配送」の商品の場合でも、「1回目から2回目の発送予定は15日後で、3回目以降から30日周期で自動配送」という設定になっている場合があります。
縛り回数や最低利用金額の設定が無い商品だったとしても、2回目がすぐに届いてしまって解約できないケースがあるので注意しましょう。
⑤2回目の発送個数を確認
定期購入の商品を販売している会社は、送料無料にしていることが多いです。
送料無料とは企業側が送料を負担しているということなので、自動配送の個数を1個よりも2個にした方が負担が少なくなります。
上記のような理由から、「2回目から2個ずつ商品を自動発送」という設定にしている会社が非常に多いです。
消費者側からすると、2個分の商品の費用を負担する必要があるため、事前に発送サイクルと発送個数は必ずチェックしておきましょう。
⑥解約申請が何日前までに必要か確認
定期購入の商品には発送準備の関係から、「次回発送予定○日前までに解約申請をしてください。」という表記が必ずあります。
特に注意をしないといけないのは、2回目の配送サイクルが商品到着から15日後など短い場合です。
例えば上記のケースで「10日前までに解約申請が必要」な商品だった場合、初回商品が届いてから5日以内に解約をするかどうか判断しないといけないということになります。
さらにこのような設定をしている会社は「2回目から商品を2個ずつ発送する」という設定をしていることが多いため、不要な商品を2個分も支払いを求められるケースもあります。
SNS広告|トラブルになりやすい販売ページの特徴6つ
SNS広告のコスメ・化粧品で、トラブルになりやすい販売ページにはいくつか特徴があります。
以下の6つのポイントに該当する販売ページの場合は特に注意しましょう。
①過剰に煽ってくる
必要以上に煽ってくるような販売ページは、私たちが焦って購入させるように設計されていると思われます。
当メディアの管理人は数百の販売ページを見てきましたが、優良企業ほど煽るような表記はほとんどしておりません。
逆に商品に自信が無い販売ページほど煽るような表記が多い傾向があるため、冷静に対処するようにしておきましょう。
こんな表記があったら要注意
- 現在申込みが殺到していますと表記されるページ
- 制限時間が表示されるページ
- 在庫状況を表示しているページ
- 前回すぐに売切れたことをアピールしているページ etc…
もちろん企業側も商売なので、購買意欲を掻き立てるような表記をすること自体は全く問題ありません。
ただし、過剰に煽ってくるような販売ページを見かけたときは注意するようにしましょう。
②初回購入金額が超お得
通常価格が数千円から1万円を超えるのに「初回92%OFF」「初回980円」など格安で販売しているページは、最低利用回数や最低利用金額の設定(縛り設定)をしていることが多いです。
しかも、かなり小さな文字で注意書きしているため、スマホの画面だと見逃す人が多いと思います。
現在、もっと消費者にわかりやすく表記するように法律が変わりつつありますが、こういった販売ページはまだまだ多いので注意しましょう。
③即チャットに誘導される
SNS広告をタップして販売ページに遷移した途端に、申込みフォームのチャットが開くパターンの販売ページが増えてきております。
いきなりチャット画面が開き、「キャンペーン内容」と「定期購入の注意書き」が立て続けに表示されるのですが、肝心の「定期購入の注意書き」の画面が一瞬しか表示されないように設計されていることがあります。
消費者側からすると、明らかに間違い申込みを狙った手口にしか見えないのですが、こういった販売ページはかなり多いので注意してください。
④解約窓口が見つからない
解約申請について「解約申請は電話連絡してください」と表記があるにも関わらず、公式ホームページを見てもなかなか電話番号が発見できない会社があります。
なお電話番号は「特定商取引に基づく表記」のページには必ず表記されているため、そちらを確認したら良いのですが、消費者に対してかなり不親切です。
また、窓口の営業時間を表記していない会社も割と多いので、そういった理由からトラブルになるケースが多いと思われます。
⑤解約窓口の電話が全然繋がらない
基本的にどこの企業も解約窓口にそこまで人件費をかけていない場合が多いのですが、トラブルになりやすい会社の解約窓口は時間帯関係なく全然繋がらないケースがほとんどです。
ちなみに親切な企業であれば、混雑しやすい時間帯を表にして消費者にわかりやすくしているケースが多いです。
商品を購入する前に事前に解約窓口に電話連絡をして、繋がりやすさをチェックすることも重要かもしれません。
その際はついでに疑問点や不安点をいろいろと質問しておきましょう。
⑥会社HPが見つからない
ほとんど見かけないですが、ごくまれに会社のホームページがWEB検索してもなかなかヒットしない会社があります。
こういった会社の商品は、解約どころかお問い合わせ自体が困難なので要注意です。
なお「特定商取引に基づく表記」のページには必ず表記されているはずなので、どうしても見つからない場合は販売ページの一番下部をチェックしておきましょう。
SNS広告の定期購入で知っておくべき豆知識
こちらではSNS広告の商品を購入する際に知っておくと便利な豆知識をご紹介します。
特定商取引に基づく表記ページを必ずチェック
商品ページには必ず「特定商取引に基づく表記」というページを設置する必要があります。
特定商取引に基づく表記のページには、「会社名」「電話番号」「メールアドレス」「返品について」「解約について」などの情報を掲載する必要が法律で義務付けられております。
トラブルになりやすいポイントなどがしっかりと明記されているページになるため、購入前に必ずチェックしておくことをおすすめします。
全額返金保証=安心ではない
定期購入の商品には「全額返金保証」を設定しているものがあります。
ただし「全額返金保証」を受ける条件というのは、どの会社も手続きがかなり面倒くさいです…。
返金保証が受けられる条件
- 事前に電話などで申請が必要
- 「商品(空の容器)」「請求書」の返送が必要
- 返送費用は実費負担
- アンケートの回答が必要
- 返送受付後に返金処理
基本的に全額返金保証を受けるためには「商品(空の容器)」「請求書」を必ず返送する必要があり、返送費用も実費負担です。
さらに商品がどのように身体に合わなかったのか細かくアンケートも回答する必要があります。
会社によっては「商品の空箱」も返送が必要なところもあり、到着時に捨てちゃったりした場合は返金保証を受付けしてもらえないことも。
「全額返金保証があるから安心だ」ではなく、基本的にはかなり面倒な手続きが必要なことを理解しておきましょう。
芸能人が広告塔=安心ではない
SNS広告のコスメ化粧品の商品では、たびたび芸能人が広告塔として販売ページに登場します。
ただし、知っている芸能人が広告塔だからといって、必ずしも販売ページが消費者にわかりやすいとは限りません。
全額返金保証と同じで、芸能人が広告塔=安心ではないので必ず必要な項目はチェックしておくようにしましょう。
解約申請の記録・証拠を残しておく
定期購入のトラブルを避けるためには「販売ページの注意事項」「解約申請を電話した履歴」などをスマホのスクショ機能で保存しておくことが効果的です。
特に、解約をしたくても電話が繋がらない場合は、電話した履歴をスクショしておくことで指定期間内にちゃんと申請をしていたことを証明することが出来ます。
定期購入のトラブルは消費者側が泣き寝入りすることが多いですが、スクショを撮っておくことでかなり防衛効果があるのでぜひ実践してみてください。
困ったときの消費者ホットラインの確認
電話番号:(局番なし)188
※購入トラブルで困ったときはご相談ください
消費者庁では定期購入トラブルで困った消費者のために、上記のような消費者ホットラインを設けております。
お困りの際は一人で悩まずに、専門家に相談してみてくださいね。
18歳、19歳でも購入可能に【保護者は要チェック】
2022年4月から18歳、19歳は成人となったので一人で購入可能になりました。
特にこの年代はSNSでたくさんの広告を目にすることが多いため、購入トラブルが今度増えていくと思われます。
お子さんがいらっしゃる方は、事前に知識武装をしておくことでトラブルを未然に防げるようになるので、連絡した際にぜひ伝えておくことをおすすめしますよ。
まとめ
SNS広告における定期購入のトラブルについてまとめていきました。
当サイトではコスメ・化粧品業界の解約トラブルを未然に防ぐために、商品別に解約方法を紹介する記事を投稿しております。
こちらの記事で紹介した注意点なども踏まえて、大切な資産を失わないようにしっかりと準備しておいてくださいね。
あなたにとって本当に良いと思えるコスメや化粧品を見つけるお手伝いができれば幸いです。